【イナスト2013】山ドリブラーキャラランク
導入
今回は、イナスト2013における山属性のキャラクターのドリブル能力をランク付けして行きたいと思います。
イナストにおける山属性ドリブルは、ガチ環境においては肩身が狭いと言われています。理由は簡単で、強い風DFのキャラクターや技が多いからです。風丸・トーブ・綱海等容易に想像されます。
そんな不遇な属性、氷タイプエスパータイプのような存在ですが、明確な役割を持たせることができれば活躍させることは可能です。これから、ランク付けするために一つ一つの過程をこなしていきます。
なお、今回は山属性キャラのランク付けなので、山属性ドリブル技が使える染岡やアーサー天馬は考慮しません。
OF・DF技の勝敗の確認
ドリブラーとして評価するべきなのは、まず一番にどんなブロック技に勝てるか、負けるのか、です。これまでにもいくつかのコマンド勝敗表は存在していましたが、あらゆる補正下の状況も考慮したものは少なかったです。今回はそうした範囲まで可能な限り網羅することで、より本質に迫った比較やランク付けになればと思います。
コマンド表-VS環境に存在するブロック技
以下の表の見方を示す。
ドリブル側を主体にみて、数字はドリブル側トータルパワーとブロック側トータルパワーの差である、と考えるとイメージしやすい。負の数字の時は、ドリブルが負ける。これにボディに振った分の数字を足して、0になるような数字が相打ちになるために必要なB補正ということになる。
- +nは後出しから勝て、ガードにn振られると相打ちになる、ということである。
- 0は相打ちを意味する
- -nは一方的に負ける。つまり、ボディ+nで相打ちに持ち込めるようになる。
- +∞はどんな補正の振り方でも、必ず後出し突破できることを意味する。
- -∞はその逆で、どんな補正の振り方でも必ず後出しで止められることを意味する
- △nは、相打ちに必要なボディ補正がnというのは同じだが、それ以上ボディに振っても相打ちのままということを意味する。
- +n≧0表記のものは、ガードにn振られると相打ちだが、n+2以上振られたとしても相打ちのままになるということを意味する。
ブロック側にのみかかる火力補正込みの計算
このゲームでは、ドリブル側が技火力、属性によって不利のとき、その不利を越えるためのB補正が余分に必要となる、という仕様が存在する。
例として、-2という数値を示すブロック技に対して、ボディ補正+2で相打ちになるものの、+4でも足りず+6で後出し突破できる、という現象が発生する。これを表すために、上側に相打ちに必要な補正、下側に括弧つきで後出し突破に必要な補正を書く。
1.
2.
全体ver
多分この画像を保存してもExcel由来なので上手く表示されない恐れがあります。後で別個にツイートします。
キャラランク付け
~前提条件~
- 左右差はなし
- 無制限ルールでのドリブル能力を重く評価する
- ドリブルの突破対象について、箇条書き→総合的にまとめる
☆5 ザナーク バンジースラスト
特徴
(+)
- トーブ以外のミキシキャラに強い
- 三強DFの一角、佐久間を突破できる
- 通常時のOF技→トランス→OF技と(実用的な範囲で)技の連打が可能
(ー)
- 風属性、山属性には基本的に弱い
- 技範囲はかなり狭く、追撃には物足りないことも
ドリブラーとしては山属性の役割に至って忠実。ミキシトランスによる永続ゲージにより凶悪なパワーを持つ上に、通常状態でも十分強い、とリスク管理も申し分ない。火力・範囲は平凡だが黄名子や佐久間には勝てるなど環境に刺さっている。一方で、三下のようなブロック技達にも不利属性には負けるので、特殊ルールでは要注意。
強すぎるので、そんなに書くことがない。
☆4 錦 クロシオライド
特徴
(+)
- 突破対象はザナークの上位互換
- 重火力タイプのマーガルや江島にも強い
- 広範囲技を連打して崩せる
(ー)
- 3+技をもってしても、風ジャングルには弱い
特に、ジャパン綱海に無力なのは要注意 - 3回目に技を撃った後は突進できないため、展開が難しくなる
- 非トランス状態は評価対象にならないほど弱い
無制限ルールでは、ザナークと同じような役割遂行をしつつ、一部のS+DFを対策できるキャラとなっている。技範囲を見ても、瞬間的な爆発力は高い。一方で、ブロック技がなく守備の貢献は見込めない尖った性能をしている。
最大の問題は、非トランスでは技範囲も機動力も散々なことになるので、無駄撃ちや被弾が致命傷になりうること。真ん中で暴れることができれば強いが、そうしたリスクもある。サイドハーフで起用するという手もアリか。
総括すると、トランスの恩恵と火力の高さから仕事はできるものの、不安定な要素もある。風丸トーブに注意しつつ、確実に得点に繋げる成果が求められる。
特殊環境だとしても、セカンド綱海や子供風丸にも止められる。が、山や林のDF達相手には無双するだけの性能はある。そういった相手で固まってるなら、FWにおいて2、3点稼ぎたいところ。
☆4 カモミ オールデリート
新しい画像はない
特徴
(+)
- 例に漏れずトーブ以外のミキシキャラに強い
- 無属性技のため、一般技に不利を取りにくい
- 守備力が高く、ボールを持っていなくても貢献度が高い
(ー)
- ドリブル範囲とテクニックアクションには恵まれず、回転率や破壊力に欠ける
- パスカットやブロック技でボールを奪っても、すぐに奪い返されやすい
- 数値は高いが、計算式の関係でジャングルに弱く、大人佐久間に相打ちの他、2nd綱海などの不利ジャングルに相打ちを取られ続けてしまう
山ブロッカーとして評価されることが多いキャラクターだが、種族値的にはドリブルが強いキャラである。無属性による属性不利回避の恩恵は、一乃をはじめとしたガードAエアーバレット集団を相手するときに生きてくる。この集団に引っかからず、狩屋ウォルターといったガードSLv3組にも勝てるのは、前述の錦にもできない芸当である。
しかし数値以上に切り込み性能が貧弱で、強いドリブラーに見えない風潮はある。ブロック方面が優秀すぎるので、結局☆4入りしている感は否めない。やはり、木瀧マークすらも止め、天馬トーブ以外のミキシキャラは本当に完封できてしまう方向にスポットライトが当たりがち。対チェインでは、前線において攻防一体のキャラとして扱うという作戦もある。
☆4 御門 ブリタニアクロス
特徴 突破対象はザナークと同じ
(+)
- 燃費が良い
- 化身使いなので、ドリブル中のゲージ速度が速い(ザナークも同様)
- 極大の技範囲により、回転率に非常に優れる
(ー)
- ドリブルの燃費はいいが、最大TPそのものは低く、化身シュートを絡めるとすぐにガス欠する恐れもある
- そのシュートは山GKには分の悪い勝負しかできない
- 技範囲以外はザナークにどうあがいても劣る
ストライカーズシリーズにおいて、謎に優遇されているブリタニアクロスを撃てる。前作ではTP30だったらしい。化身ドリブル並の技範囲を誇っており、しばしば「(ゲーム製作陣が)酒の席で考えた」とネタにされる。
そんな技が使える御門だが、火力指数的にはザナークと全く同じであり、環境に刺さっていると言える。ブロック技などはないため、サイドザナーク、前線御門といった使い分けになるのが丸いか。山属性や風属性に不利なのは相変わらずだが、突進による誤魔化し性能の高さと圧倒的巻き込み範囲により生半可な守備を崩すことは十分可能。瞬間的な力を抑え、持続力を増した錦のような使い方で十二分に活躍ができる。
特殊環境では前述のように風の二線級などに止められるが、今度はシュートの刺さりが良くなる場面もある。シュートもドリブルも通るなら本格的に手が付けられないことになる。このキャラを相手にするなら、無策で挑むのは避けたいところ。
☆4 貴志部 スクラッチレイド
特徴
(+)
- スピードS・赤突進の最高の機動力
- ジャパン綱海に相打ちを取れるなど、ジャングルに相対的に強い
- ボディ8の状態で、全てのブロック技に後出し突破可能な唯一の山ドリブラーであり、自身の補正と噛み合う
(ー)
- ゲージ速度が遅すぎるので、アイテムによる介護は必須
- ゲージの遅さに加えてブロック技もないので、構築によって採用できない、回復アイテムのやりくりに制限がかかる、など負担が大きめ
- 燃費が最悪
このゲームで唯一の山化身OF使い。化身ドリブルの威力計算の恩恵を受けられるため、ジャングルや化身DFに強く、この表(つまり山ドリブラー)で唯一ジャパン綱海に相打ちを取り、セカンド綱海を一方的に突破できる。ジャングル大人壁山にも相打ちを取れる。突破対象は、総じてクロシオ錦にジャングル耐性を高めたもの、といったところ。
欠点はどうみてもゲージ関連であり、技の発動そのものが安定しない。湾田のような平均のゲージにブロック技装備のドリブラーと比べると、尖り具合が目立つ。仮に頑張って活躍させても、燃費という壁も無視できない。
特殊環境ではボディ補正持ちの意義も高まり、突破対象も増える。しかし、一乃をはじめとするエアーバレットに注意しなければならない他、通常よりパワーの低いチームにブロック技なしのキャラを置くことによる弊害などもあるので、やっぱり色々と安定性に不安が残る。
☆3 ゴブリス バンジースラスト
特徴
(+)
- ゲージA・ブロック技ありで素で汎用性が高い
- レベル1SHが使え、優秀なチェイン始動になれる
(ー)
- OF技・DF技はカモミが高い壁となる
3人目のボディS・Lv3火ドリブル使い。こちらはボランチ向き。ゲージAによる継戦能力の高さは他2人にはない強みだが、上述の通りカモミがやはり目の上のたんこぶ。範囲・威力でほとんど劣化となる。(一応、ボディ振りでの対綱海など完全劣化な訳ではない)
やはりチェインチームで、太陽や黄名子の妨害を潜り抜けられる中盤要員として使うのが最も適しているだろう。ただ、枠が厳しいため自然に構築に入るよりかは、使いたいから入れる、ということになりそう。
制限ルールにおいては、ミキシキャラが使えない場面での万能キャラとして評価が一気に高くなる。
おまけ ☆3 貴志部 ブリタニアクロス
一応、同系統で4人目がいるので紹介。ランク表は同じキャラ2回使えないので入れられませんでしたが。御門のほぼ劣化になってしまうが、相手の守備陣が黄名子、太陽、太助、霧野、佐久間、風丸、トーブといったメジャーどころであり、無補正バトルしか想定しないなら、無理に化身技を使う必要がない、といった考え。技範囲・突破対象がそのままに燃費が良くなるので、相手の構成が予め分かっているならギリギリなくはないか。貴志部で沢山技使って活躍させたい人向け。こんな劣化運用でもある程度は仕事しそうなので、つくづくブリタニアクロスは強い技だと実感する。
☆2 林音 メロディウェイブ
特徴
(+)
- ガードAエアーバレットに勝てる突進山ドリブラー
- この表で唯一、古代の翼に素で相打ち
(ー)
- 大人佐久間に相打ちを取られる
- 霧野に相打ちを取られる
- ゲージの遅さ全般
山属性選手・林OF技を使える唯一の組合せ。純粋な風属性への相性相殺ができるので、やはりガードAエアーバレットに勝てる。突破対象はカモミと似ているが、突進による立ち回り向上は嬉しいところ。古代の翼にボディ2で後出し突破できるのは、山属性では林音だけである。
大きな欠陥は(ー)の前2つ。山属性ドリブラーが風丸トーブに負けるのはどうしようもないとして、佐久間にも負けると最終ラインへの圧力をかけられないことになってしまう。また古代トーブにしても、無補正下の永続ゲージに対して相打ちは実戦の観点でそこまでポジティブな要素ではない。要は、基本的にドリブルは後出し突破する前提のこのゲームにおいて、これではアタッカーとしては不足というほかない。
これだけでも結構辛いのだが、2つ目の霧野と相打ち、というのは実によろしくない。山ドリブルはジャパン綱海に弱く、ミキシなどに強いという共通した性質を持ち、後半に運用が重点を置かれることが多いのが一般的である。霧野は後半のガード要員としての採用が9割以上を占める中、反撃を狙って出すアタッカーが劣勢時確定で遭遇した挙句完封されるのでは、それは最早アタッカーと呼べないからである。「霧野に仕事されるドリブラーは人権がない」論に合致してしまっているので、評価を下げている。
サブウェポンに化身シュートを持つが、キックA+のため火力は御門より低く、山GK突破はさらに厳しい。それどころか、千宮路にも距離が遠い(センタリング位置くらい)と止められる乱数が存在するようだ。
割と山ドリブラーの中でも特殊な立ち位置のため、論点は多い。散々ネガキャンしたものの、一転特殊ルールでは輝く要素が多い。半端なGK・DF相手にはシュートドリブルを押し付けられる。普段より発生しうる殴り合いなら前述の対古代トーブ性能なども生きてくる。その場合、やっぱり子供風ジャングルには注意が必要。実は、シンティにも一生相打ち止まりだったりする。出す相手は見極めたい。
☆1 レイルク 無影走破
特徴
(+)
- 突破対象はカモミの上位で、ちゃんとミキシキャラや大人佐久間に有利
- 古代トーブにも比較的少ない補正で突破可能
- 燃費No1
(ー)
- ゲージが遅い上に、突進も無いため立ち回り性能が皆無
- ミキシキャラや大人佐久間に有利ではあるが、それだけでは御門などでもよい
- 無属性が足を引っ張り、錦と違い江島やアームド黄名子に防がれてしまう
悲しくも最低評価になってしまったキャラ。林音と違いきちんと山属性の役割はこなせるが、それ以上でもない。他のキャラと比較して突出する点に乏しく、かといってそもそもが強いわけでもない。いくら突破対象が多いといっても、それだけで風切りドリブラーでやっていけるのはマーク並に噛み合ってようやくである。そのマークすら、ゲージは最低限ある。火力面だけならこうして表で比較されるほどの高さではあるが、現実はあまりにも動かしにくいため、☆1になってしまった。
☆1 牙山 昇り龍
ゲージA、ボディSと最低限の性能を持ってしまったために比較に駆り出された、もはや被害者。実際は技範囲劣悪、スピードBとドリブルで戦っていくには当然厳しい。ゲージAチェインで堅実に仕事をこなしてもらうのが丸い。だが、近年はノーマルシュートも多彩になり、ミキシキャラにはそれなりに強い(表にはないが、属性不利のフェイにも勝てる)ので警戒の甘い局面に不意打ちを入れられるかもしれない。
修正の指摘・質問等お願いします。