単体突進理論

音村楽也 (@OTMR_gakuya) | Twitter

この記事は、単体突進におけるGK回避について、理論的に分析を試みたものです。内容は、一部以前の記事とつながっていますのでご参考に。

infi-nity.hatenablog.com

GKを回避するコツとして、従来からなされていた説明は「即座に躱せる位置」「二歩で躱せる」「nテンポ」などの表現が使われていました。こうした説明は、ある程度操作に慣れ、このゲームを続けたプレイヤーであれば、普段の感覚から逆算することである程度納得がいくところもありますが、どこまでいっても個人の感性に委ねられるものが大きいです。(何なら、私自身は単体突進での自分の感覚を人に伝えることは全くできないレベルです。)
これらをそのまま初心者に伝えたところで、結局反復が正義以上の効率を与えることはできません。練習と実戦の両立は難しいのは当然のことながら、オフラインとオンラインの入力速度なども、言葉で教えるうえでの大きな障害となっていました。


こうした状況を打破するべく、そもそもどうやって回避が成立しているのか、操作に対する挙動がどうなっているのか、もっと根本的な所から説明すれば、何を目安に練習するべきか見えてくるのではないかと考えました。以下はその報告です。

一番重要な点はまとめにあります。

 

考察

 

まずは定義です。このゲームにおけるアナログスティック/十字キー移動入力一回における移動距離をLとおく。

また、今回説明する理論は「GKをフェイントに引っ掛けて、躱す」ことのみに対象を絞っています。これは前記事にも書いていますが、等速で接近して躱すのは完全なるタイミングゲーであり(ヒーロータイム中の単体突進など)、これは慣れるしかないからです。

以下では、巷でよく言われる2歩でかわす、1歩でかわすの二つを元に解説していきます。また、同時期に投稿されたノマシュまとめを使って考えていきます。ここでは俗称を避けるためにn回移動、という表現を使います。

youtu.be

1.二回移動で決める(2:36~)

図示

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★の地点はドリブル技を使った場所、黄色の円に触れるとGKに接触し単体突進は失敗。
青い矢印はドリブル技発動直後、自動で前に進む距離。
赤い矢印は移動キー入力一回による移動距離であり、定義から長さはL。
黄色い矢印はテクニックアクションによる移動。

GKをフェイントに引っ掛けて、躱す 

この条件を満たしていることと、更に回避に必要な条件を解明する。

 

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長い説明

フェイントに引っ掛ける、というのは青い矢印から赤い矢印に移行する際のことです。ドリブル技使用後は、GKへ向かって進む力が働くものの、その移動距離は移動キー入力一回分のそれには遠く及びません。つまり、二回目の移動の際はキー入力により加速しているということになります。この加速によりフェイントが成立し、GKを回避する条件が一つ整います。
もう一つは、歩幅の条件です。これが合わないと、黄色い円に接触してしまいます。
今の図示では、歩幅がしっかりとあっている位置で技を使用できていますが、ここで長さLを二等分する中点Mを定義します。見ると、約L/2歩いた段階で直角に曲がっていることが分かります。

                         説明終わり

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以上から、★地点からドリブル技を発動すると、自動で1回目の移動を完了し、さらに二回目の移動の途中で曲がればGK回避が成立する。これを世間の呼び方を踏まえて書き直せば、

一歩移動を完了し、二歩目の移動が開始してから完了するまでの間に曲がることで回避が成立する。

 

ここでは、中点を用いて議論しているため、1.5歩進んだタイミングで曲がる というのが簡潔な言い方となるであろう。
(議論しやすいよう中点を使っているが、実際は回避の猶予がもう少し長いので約1.4~1.6歩と思われる)

したがって、世界の二歩でかわす、という表現は正確には二歩進み切る前にかわす、ということであり、これは音楽的にいえば1.5拍で躱す、裏入りであることになる。
ここまできたら、もう言いたいことは8ビートでかわすということです。

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ちなみに、突進で位置調整して★の位置へ行き、そこから走るパターンも原理は同じです。硬直キャンセル分が最初の青い矢印に該当し、二歩目の入力の際にダッシュしていれば図の中点の位置で曲がり回避することが可能です。

 

逆に失敗するとき、歩幅が合わないというのは本来躱すべき位置で移動を完了してしまったパターンです。砕いて言えば、踏み込む・踏み出す瞬間は突進で曲がれないので、
その瞬間に回避可能地帯にいてもかわせないということです。

最後に、歩幅が合うx座標を赤色で図示します。

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2.一回の移動で決める(2:52~)

もうここまで来たら理論は同じ。★の位置がペナルティーマークの付近まで上がっているだけ。ドリブル技発動後即かわす、というのは静止状態から青い矢印分加速することでフェイントが成立、そのまま0.5歩分の移動地点で曲がれば回避成立ということになる。

静止状態から躱す場合、マークの少し手前、赤い位置から加速させるほうが猶予は長く簡単(ペナルティーマークからでも無理ではない)

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まとめ

頑張って言語化したのですが、肝心の筆者の文章構成力が低すぎたので、まとめを使うことで誤魔化しを図ります。

結論

  • このゲームには一回の移動という概念があり、動き出しと終わり(踏み出しと踏み込み)時には曲がることができない

  • この曲がれないタイミングが回避可能帯と被らないよう、動き始めの位置を調整することが歩幅合わせである。

  • 踏み出しと踏み込みの瞬間以外で曲がるため、躱すタイミングは裏拍入り、8ビートである。

  • ただし、L/10程度は誤差であるため、半分にこだわりすぎる必要はない。
    16ビート!

  • 今まで2回移動での躱しをミスっていた人は、数えすぎの可能性があるので、1.5拍、少し早めに動いてみよう。

  • 練習をするなら、ドリブル技発動から躱すパターンが操作の複雑性がなくて楽。ただし、1回移動の方はオンライン限定なことに注意。

  • 静止状態からかわすのも操作の観点からはおススメ。実戦でそこまでフリーなことはまずないが。

 

 

あとがき

 

単体突進一般化のカギは、まさかの作中のキャラの音村でした。なお、本人は突進できない模様。仮に突進出来たら一乃のエアーバレット後出し突破からの単体とか強そう。

頑張って一般化を試みましたが、結局は簡単な操作の所から反復する行為自体は避けて通れないと思います。