IEGS2013 Calculator V4 総合計算ツール完成

イナズマイレブンGOクロノ・ストーン』第24話「激襲!ザナーク ...

この度、IEGS2013 Calculatorhttps://dosinazuma.wordpress.com/ V4が完成・リリースされました。
こちらは必殺シュートのトータルパワーや、ドリブル・ブロックの勝敗などを、数値を入力し条件を指定することで全て計算してくれるツールとなります。
制作過程はおおよそ1か月。自分は、ツールの計算式の確認や、条件指定のチェック、計算素材の見直しなどを担当していましたが、急ピッチで完成することとなりました。
Inazuma Eleven GO Strikers 2013 Calculations and CALCULATOR V4 – DOS Inazuma eleven Works (wordpress.com)

導入はこれくらいで、このツールによってあらゆる状況でのコマンドバトルやトータルパワーが計算可能になった、ということは、今まで不明とされていたSBの計算式もついに判明したということになります。今回は、そちらを解説していきます。

余談ですが、一か月前にver1.5をテストした際はゲージ反発量の概念が分かったころで、コマンドバトル計算そのものにつながるという話をしていたのですが、当時はまだドリブル・ブロックの計算のためだけのツールでした。この二週間ほどで、式特定から微調整まで急ピッチで仕上がったことには未だに驚きを隠せません。

 

今回の記事は、過去記事のシュート技のトータルパワーに関するものと併せて読んでいただけると、より理解しやすいと思われます。

infi-nity.hatenablog.com

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【SBの仕組み 概説】

そもそものイナズマイレブンのシュートブロックの仕様を考える際のモデルケースとして、Go2以降のトータルパワーが表示される携帯機シリーズで考えてみる。あるキャラクターのブロック技とステータスに対応して守備側のトータルパワーが分かるようになっており、これとシュートのトータルパワーを比較して、守備側が上回ればブロック成功下回ればパワーダウンというのが一般に知られている。

(SBS:流星ブレードのようなシュート技によるSBは携帯機だとパワーダウンが存在しないが、ストライカーズシリーズでは存在するという違いはある)

イナストでもその仕組み自体は大枠は同じである。
まず、シュート技のトータルパワーについてだが、過去記事にあるように、単体シュートとチェインで式が異なる。が、今回はブロック技と1対1での比較をしたいので、単体シュートの式を載せる。

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トータルパワーPt,キックのステータス値K,座標Qから必殺シュートの威力Pq, 必殺技の元の威力をPb, チャージによる増強をc, 乱数ボーナスrを, 距離補正をdと置くと、


Pt=Pq+K/2
     =P(c)+r-d+K/2
   =(Pb+c)+r-d+K/2
   
ただし、0≦r≦19、cはシュートの種類によるものとする。

 

これに対するキャッチ技のトータルパワーは、

(トータルパワー)=(キャッチステータス÷2)+技威力+乱数+連打ボーナス20+選手属性相性(0,±10)+技属性相性(0,±10)

文字式に置き換えると、
Ct=Ca/2+Cq+20+r+10(Ec+Eh)

Echaracter,Ehissatsuは以前に出た属性相性表の数値だが、実用の点では属性有利一つにつき+10、と覚えればよいだろう。

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OF・DFをシュート・キャッチに置き換える

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このキャッチ技の式と、同等のものがブロック技にも存在することが判明した。
ブロック技のトータルパワーをBt,ガードのステータス値G, 必殺技の元の威力をBq, 乱数ボーナスをr(0≦r≦19)、さらに属性相性を加味すると

Bt=G/2+Bq+r+10(Ep+Eh)  とあらわせる。

ここで、今まであまり考えてこなかったブロック技の威力数値だが、これは最高威力が100で、そこから10刻みである。よって化身ブロック技などは威力100、レベル3技は90、…と下がっていく。

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また、シュート技のSBの場合、ステータスと技威力の部分を置き換えることになる。過去記事に元火力が載っているが、最高火力は菊一文字の110であり、こちらも10刻みである。

BtとPtを比較して、その大小により、ブロックかパワーダウンかが決定する。ブロック成功ならば何も言うことはないが、パワーダウンについても、判明した式を示す。パワーダウン後のシュートのトータルパワーをPt’とすると、Pt>Btのとき、

Pt’=Pt-Bt/3 

とあらわせる。(小数点切り捨てなので、ガウス記号を用いた[Bt/3]が正しい)

例えば、カノンの2チェインでの火力が233、これに大人風丸のエアーバレットを当てると、(今回乱数は10とする)


233-(110/2+90+r+10)/3=233-165/3=233-55=178 となることがわかる。

ステータスの数値についても、たびたび触れてはいるが、どのステータスでもS+を110とし、10刻みと覚えればよい。

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計算については異常となる。この式が意味するところは、そもそもブロックのトータルパワー上限が乱数抜きで155であり、Lv3、キックSのチャージなしのシュートが150のパワーが出ることを考えると、ブロック成功はそれなりにシビアともいえる。加えて、チャージボーナスなどもない。
また、パワーダウンの際には1/3の処理が入るが、乱数や属性相性計算後のため、それらの価値も1/3に下がるという点も見逃せない。後出しでチェインされると厳しい理由も見えてくるというものである。

とはいえ、このゲームは他のイナズマシリーズに比べればGK・SBの信頼は高く、まともな性能で固めれば理不尽な貫通は無いので決して不遇ではない。チェインの計算が壊れてるとはいえるが。

 

補足:蹴り返しに成功した場合、その地点からチャージ0でシュートを打ったとみなす。よって蹴り返したシュートのパワーは、敵の元のシュートにかかわらず、

Pcounter  =Pb+r-d+K/2 

 

【その他のこと】

これで必要な計算としては終わったが、解析により他の細かいところも分かったので記録する。

  1. 距離補正について

既に公開されている図だが、より正確な計算法が発見された。距離に応じて実際の減衰量が決まり、距離補正が0でない場合、その計算方法は、

  • LSの場合(distance≧50)
    distance-50=d となる。最大のdistance=100であるから、減衰量dの最大値は50。

  • それ以外の場合(distance≧25)
    (3/2)*(distance-25)=d となる。 

    まあ、distanceそのものは確認する術はないので知識どまりの話ではある。

2.キャッチ技の減衰について

恐らく、唯一最後の課題。このゲームでは、GKがシュートに破られた後に、DFが待機していればSBを入れることが可能である。この時、SB前の威力はどうなっているか、という話。トータルパワー表示ツールを使っても、SB前の威力は不明だったが、今回の解析でSB後から逆算できるようになったため、Lv1技など、パワーダウンするような弱さのSBであればいつかは検証可能。仮説ではブロック技と同じ計算だが。
その場合、キャッチ技による減衰が弱いのではなく、単にブロック技のトータルパワーが低いことが真実だったと今回の解析から断定できる。トーブのジャングルさえ火力は155であり、これは帝国源田のビーストファングに相当する火力であるのだから、生半可なSBでGKを破るようなシュートを(減衰後とはいえ)止めるのは難しいのも納得である、

 

 

最後に

今回のツールの説明となるリンクを紹介しておきます。

Inazuma Eleven GO Strikers 2013 Calculations and CALCULATOR V4 – DOS Inazuma eleven Works (wordpress.com)

そして、ツール作成者のOkdak,協力者のObluda,Rosettaに感謝します。私の好奇心に応えて様々な角度から解析・検証を行っていただきました。

これ以外にも、まだ革命的なツールがあるので、すぐにでも紹介していきたいと考えています。