【イナスト2013】必殺シュートの威力計算 (3) チェイン 応用編

皆さんこんにちは。今回は、シュートチェインの威力計算式について、活用法を示していく記事となります。新たな情報などが判明したわけではなく、実用性をより高める目的となります。

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 前回の記事で、既にシュートチェインによる計算式は全て解明され、一般化をおこなうこともできました。その結果得られた式が該当記事最後の、見た目が仰々しい式となっています。しかし、この式は小数点切り捨てを無視している、といった問題はもとより、そもそもこんなものを渡されても大して活用できない、という致命的なエラーがあります。少なくとも、自分が一般プレイヤーならこんな式に頼ることはないでしょう。
 というわけで、今回はチェインの式をかみ砕いて、かつ実践的なキャラに焦点を当てたような計算をすることを目標とします。
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数式タイム

まず、一般的な単独シュートの式は、

トータルパワーPt,キックのステータス値F,殺技の元の威力をPb, チャージによる増強をc, 乱数ボーナスrを, 距離補正をdと置き、P(c)=Pb+cと定めると、


Pt=P(c)+r-d+F/2
   =(Pb+c)+r-d+F/2
   
ただし、0≦r≦19、cはシュートの種類により、0≦c≦20で、全ての数字は整数である。

そして、シュートチェインの場合の式は、チェインの回数をnとし、P*=(直前に撃ったシュートのトータルパワー÷4)=P0/4と定めることで、

Pt=Pb+P*+10n+r-d+F/2と表すことができる。
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これらは今までの記事の復習事項ですが、ここからは、実戦用に式を組み替えていきます。まず、1チェインの場合、最高火力は大人豪炎寺のマキシマムファイアなどですが、この場合を式に代入してみましょう。ここで、キックはS+、技は俗に3+と呼ばれることから、
P(S+,3+)=110+P0/4+10*1+r-d+110/2
                =175+P0/4+r-d        
以上のように書けます。乱数ボーナスや距離は毎回変化しますから、ここでは前半部分の175+P0/4、この部分に限って注目します。これが、いわばキックS+、技3+でチェインした場合の広義のベースパワー、簡易計算式というわけです。

 

次に、カノン、フィディオのようなキックS、3+技の1チェインを考えます。大人豪炎寺との違いはキック値だけで、その差は10です。しかし、式ではF/2と半分の価値になることから、生じる差は5、となります。したがって広義のベースパワー、簡易計算式は
170+P0/4となります。

次に、神童の刹那ブーストに代表される、キックA+、3+技の場合を考えます。カノン達よりさらにキックが10低いわけですから、さらに5引くことで、簡易計算式は
165+P0/4となります。
染岡竜吾 (@someoka_ryugo) / Twitter

一方、キックS+、3技を使う大人染岡などの場合は、大人豪炎寺と比較するとキック値は同じ、技火力が1段階下、つまり10下がります。必殺技の火力は割り算なしで代入してあるので、豪炎寺の式から10引くことで導き出せます。よって簡易計算式はこれも
165+P0/4となります。
以上から、今回どうしても覚えてもらいたい式は、乱数ボーナス、距離補正を考慮する前の広義のベースパワーP1は、ステータスと技火力に応じ以下のようにあらわせます。

  • 大人豪炎寺、ジニアス、大人ヒロトなど
    P1(S+,3+)=175+P0/4

  • カノン、フィディオ、グランなど
    P1(S,3+)=170+P0/4

  • 神童、大人染岡、優一など
    P1(S+,3)=P1(A+,3+)=165+P0/4

ここからさらに比較、引き算を組み合わせれば他のステータスでも導出可能です。雪村、南沢などはそれで計算できます。一応、引き算するだけなので理論上はレベル2チェインでもできますが、レベル3技は二段階しかないので、定着するまではレベル3の中だけで比較するとよいでしょう。

さらに、2チェインの場合も計算式の都合上、同じように計算できます。2チェインの場合回数ボーナス10nは10→20となるので、

  • 大人豪炎寺、ジニアス、大人ヒロトなど
    P2(S+,3+)=185+P1/4

  • カノン、フィディオ、グランなど
    P2(S,3+)=180+P1/4

  • 神童、大人染岡、優一など
    P2(S+,3)=P1(A+,3+)=175+P1/4

と書けます。3チェインなら、さらにそれぞれに10追加です。これなら、直前のシュート技のパワーですぐに大体の閾値が分かります。また、脳内でチェインの場面を想定する際、適度な乱数と距離を決めるだけで簡単に仮想チェインが組めます
なお、この計算式で分かるように、技威力ステータス共に値が決まっています。したがって、P1(S+,3) などはP1(110,100) と書くこともでき、2変数関数と考えればこちらの表記の方がより数学に近くなるのですが、こういう方向に行くと見向きもされないので、日本ではS+や3+の表記がなじみ深いので、前者の方で紹介しました。

次回、(4)ではSBも交えた仮想計算を展開するつもりですが、動画のタスクなど貯まってるのでしばらく先になりそうです。